工房からの覚え書き
轆轤、削り、釉と火について、そして手作りの器がなぜそうふるまうのかを書いた短い文章です。
- , 釉釉薬は器の性格をどう変えるか同じかたちを三通りに釉掛けすれば、三つの別の器になります。釉薬は器の上の飾りではありません。器の半分です。
- , 工房仕上がった鉢の背後にある静かな仕事鉢が轆轤の上で過ごす一分に対して、誰も撮らない仕事に何時間もかかります。練り、乾燥、篩い、窯詰め、待つこと、そして見極めること。
- , 手仕事手作りの器に同じものが二つとない理由手作りの器の個体差は、宣伝の文句ではありません。物理です。土も、手も、釉薬も、火も、まったく同じことを繰り返してはくれません。
- , 工程土から器になるまで — 小さな炻器ができるまで小さな器ひとつが、七つの段階と二度の焼成を経て仕上がります。その順序のすべてと、どこで失われるのかについて。
- , 工房アイスランドの光と、日本のかたちアイスランドと日本は、地図の上では遠く、感じかたでは近い。そのあいだで仕事をするのは様式ではなく、規律です。省くこと。
- , 手仕事手作りの器が手になじむ理由器の良し悪しは、手に取って一秒で決まります。言葉になるより先に。理由はどれも物理的なものです。重さ、釣り合い、壁、口縁、表面。
- , 工程鉢を削る — 高台がなぜ大事なのか手作りの鉢をひっくり返してみてください。素地のまま立っている輪——高台——に、作り手の正直さが出ます。なぜ、どう削るのか。
- , 工程手仕事の湯呑が挽かれるまで湯呑は把手のない、背の高い茶の器です。ひと塊の炻器の土が両手におさまるかたちになるまで、轆轤の上で何が起きているか。
- , 手引き「上質な陶器」とは何か — 正直な答え「上質」という言葉は、ただ高価なだけの器にもよく付いています。工房の内側から見ると、この言葉はもっと具体的で、確かめられる何かを指しています。
- , 手引き鉢と湯呑と茶碗のちがい似て見えて、まったく違う暮らしをする三つのかたち。鉢、湯呑、茶碗。その見分けかたの、短い手引きです。
- , 手引き日々使うための器をつくる器が受け取れるいちばんの褒め言葉は、何年ものあいだ毎朝使われることです。それに耐えるようどう作るのか、そしてなぜそうあるべきなのか。